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kabuki雑記帳初心者rukoの歌舞伎観劇記録&初心者向け情報 |
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2006.09.09 Saturday
秀山祭九月大歌舞伎 昼の部1回目
初代中村吉右衛門さんの生誕120周年をお祝いする「秀山祭九月大歌舞伎」の昼の部に歌舞伎デビューの友人ふたりと行ってきました。もう、満喫、っていうかお腹いっぱい。 大道具さんや売店の売り子さんたちが、背中に播磨屋さんの定紋、揚羽蝶を染め抜いた半纏を着て雰囲気を盛り上げていました。両衿にはそれぞれ「秀山祭」「播磨屋」の文字。ちょっと粋な感じです。 歌舞伎名作撰 菅原伝授手習鑑 寺子屋 ようやく、というかなんというか、生で「寺子屋」を観ることができました。ものすごい久しぶりの兄弟共演となる幸四郎さんの松王丸と、吉右衛門さんの武部源蔵が並ぶと大きな拍手が沸きました。以下、4つの演目それぞれについて。 「歌舞伎会」の先行発売でいきなり2階の1列目センターが出たので、きょうは素敵な観劇位置でした。ちょっと高いところから観られるし、3階の1列目と違って花道もかなり奥まで見えます。唯一の難点は頭上にライトがあってちょっと暑いことでした…。
一.車引(くるまびき) この演目は6月の三越歌舞伎で初めて観て、その後歌舞伎チャンネルで2バージョン観ました。贔屓なのでこの段の松王丸はどうしても巨大な段治郎さんが脳裏から離れてくれません。 でも、今日は最後の演目でお話の"続き"に当たる「寺子屋」があったので、若さが弾けるような梅王丸(松緑さん)、桜丸(亀治郎さん)、松王丸(染五郎さん)にいずれも違和感がなく、楽しく観ることができました。 観るまでは桜丸を中心に観るかと思ったのですが、松緑さんが凄い迫力。気がつくと梅王丸ばかり追っていたような気がします。たぶん「型」を順序だててやっていく演目だからかもしれませんが、亀治郎さんのいつもの「オレオレ(オレ見て)ビーム」が全然出ていませんw じっとしているときのぴんと伸びた手指の美しさが印象的でした。 杉王丸には種太郎さん。こうして見るとちょっと小柄でしたが台詞はきっちりしていて、かわいらしい杉王でした。 松王丸の染五郎さんは出てきてから烏帽子と着ているものを脱いで襦袢姿になるまでがしゃっしゃっしゃっ、という感じでものすごく早く感じました。段治郎さんも、テレビで観た幸四郎さんももうちょっとたっぷりやっていた気がするのですが……。あとで幸四郎さんのをもう一度観てみようと思います。 そして、時平公の段四郎さんは大迫力。もう、30分ちょっとが、あっという間でした。 二.引窓(ひきまど) 6月にこの前段にあたる角力場を観ました。予習をしていかなかったので、なぜいきなり人気力士だったはずの濡髪長五郎(富十郎さん)が殺人犯になっているのか、でビックリw 吉之丞さん演じる実の母に別れを言いに来た、幼い頃母と別れた濡髪。なさぬ仲ながら関係は良好な義理の息子の与兵衛(吉右衛門さん)は仕官に成功、初の仕事として濡髪の捜索と逮捕を言いつけられて苦悩するお話です。 遊女時代には濡髪を知っていて、いまは与兵衛の妻になっているお早(芝雀さん)が一緒になって悩んでとってもラブリーでした。最初の頃は廓言葉が抜けず「しょうし〜」と言ってしまいお姑さんにたしなめられたりしているのですが、お早の存在がなかったらもう緊迫しっぱなしになってしまうお話で、特別に笑わせる、とかではないのですがホッとさせてくれるお役、と感じます。 また、吉右衛門さんの与兵衛も、武士と町人のまんなか、という「くだけ加減」が絶妙で、味わいがありました。 濡髪の富十郎さんはこしらえとお顔を見て声を聴いただけではとてもあのお年には見えないのですが、階段を上がるのが少ししんどそうに見えます。 あと信二郎さん、あっという間に引っ込んでしまわれました。寂しい……。「富樫」の巡業、どこかまだ間に合うかしら………。 三.六歌仙容彩(ろっかせんすがたのいろどり) ・業平小町 雀右衛門さん(=小町)と梅玉さん(在原業平)の雅な踊り。御簾が上がると雀右衛門さんは梅玉さんに手を引かれるような形で舞台中央に出てくるのでちょっとドキドキ。動き始めると違和感は少なくなりますが、緋色の袴の足さばきに少々納得のいっていないように見えたのは気のせいかしら。 雀右衛門さんはあっという間に去ってしまい、梅玉さんがひとり踊って悄然と去る、というエンディングです。 ・文屋 上手側の長唄さんの御簾が降り、下手側の清元の御簾があがり、次の踊り。染五郎さんと官女たち(久しぶりに借りたイヤホンガイドでは立役が演じていると言っていた気が…)の一転してコケティッシュな踊り。官女たちがデフォルメされていてかわ気持ち悪いw 「こい尽くし」が意外と面白く感じられませんでした。 四.寺子屋 團十郎さんが5月に「外郎売」で復帰したときの熱狂は流石になかったものの、超久々の兄弟共演の舞台を、長年その舞台を待っていたかもしれないご贔屓の方々と共有している不思議な感じがありました。 序幕の「車引」の時から大向こうさんたちも気持ちよくバンバン声をかけていたし、うまく言うのが難しいですが私がイメージしてた歌舞伎ってやっぱりこういう舞台なのかなぁ、と。 後半の首実検の緊張を前に、寺子屋の子供たちの無邪気さあどけなさが利いています。涎くり与太郎の松江さんがイイ感じでした。ホントに申し訳ないんですけど今まで松江さんが出ていらっしゃる演目をいくつか見てあまりピンとくるものがなかったんですけど……。涎くりでピンとこられても困るか(汗)。 菅秀才は福助さんのお嬢さんの中村佳奈さんが、身替わりになる小太郎には橋之助さんの次男の宗生さんがご出演。宗生さんが出てくるやいなや背後のおばちゃまたちがいっせいに「アレ、橋之助の」と騒ぎはじめてなんだか面白かったです。佳奈ちゃんはスルーか、みたいなw ご長男の国生さんが出演していた4月の歌舞伎座昼の部を観にゆかなかったので橋之助さんの息子さんを今回初めて拝見しましたが、宗生さんは声も大きく、しっかり演じている感じでした。顔は白塗りなのでどんな顔かはわかりませんでしたが。 演目には山場がいくつもあってどこから何から書いていいのかわかりませんが、今日は「引窓」の芝雀さんのときもそうだったのですがなぜか女房役が気になって仕方ありませんでした。そんなわけで、魁春さんの戸浪から、目が離せず。 戸浪がいてくれなかったら源蔵(吉右衛門さん)はこの緊張、維持することができなかったのでは、と感じました。 なんなんでしょうか、この「気分」は。 菅丞相(菅原道真)の妻で菅秀才の母である園生の前として福助さんが大詰に登場されます。舞台の上にはおじいさまの芝翫さん、息子の福助さん、孫の佳奈さんと成駒屋が3世代そろっての幕切れ。佳奈さんは当然歌舞伎役者にはなれないわけですけれど、なんかこの舞台を観ているだけで無条件にすご〜い、と思ってしまうミーハーな私です。 ****** 余談ですが、「秀山祭」に関しては先日「徹子の部屋」に出演なさった吉右衛門さんが「(周囲に)嫌がられながらも生涯続けていきたい」と決意をおっしゃってました。5月の演舞場の公演と9月の秀山祭をこれからも毎年やってくださるのだとすると、早くも来年が楽しみです。 コメント
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初代中村吉右衛門生誕百二十年祭です
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